ミニボート基礎知識(2)

これだけは忘れずに

ライフジャケットは必ず着用

ミニボートでは、ライフジャケットを水上でも水際でも、常時着用することが基本中の基本です。ボートから落水した時も、ライフジャケットを着用していれば90%以上は助かりますが、着用していない人が海に落ちた場合、助かる確率は55%という統計があります。したがってボートに乗る時はかならずライフジャケットを着用しましょう。ちなみに船長は、ゲストにもライフジャケットを着用させる義務があります。

携帯電話は忘れずに

携帯電話は、海上から陸上へ連絡する際の、もっとも有効な手段です。これを持つことのもっとも重要な意味は、海難した場合に救助を求められることです。

ただ携帯電話は、水に弱いので、必ずビニールなどでできた防水ケーるにいれておきましょう。なお海の緊急連絡は118番です。

エンジンがあっても、オールは必ず積む

沖でエンジンが泊まってしまったときは、オールがあれば自分で漕いで帰航することができますが、オールがないと漂流、遭難ということになります。

また、波打ち際でオールがないと、浅瀬で船外機を使わざるを得なくなり、その結果、プロペラやシャフトを海底にぶつけて傷めてしまいます。

ミニボートの限界を知っておこう

片側に人が寄ると、転覆する。(サイドフロートⅢを取り付ければ防げます)

ミニボートは、インフレータブルボートを除けば、幅が狭く軽いために傾きやすく、以外に簡単に横倒し状態になることを知っておいてください。

横波は鬼門

ミニボートが大きな横波を受けると船体は左右にゆれ転覆の危険すら生まれます。したがって、横波を受ける状態で長く走る続けることは、絶対に避けなければなりません。

暗い間は船を出さない。明るい間に帰港する

夜間、ただでさえ小さいミニボートは、例え法律で決められた灯火をつけていたとしても、海上ではほかの船からはまったく見えません。また、自分にボートからも、危険な浅瀬や洗岩が見えません。したがって夜間や、まだ暗い未明に出航してはなりません。

あなたのボートは見えない!旗を立てよう

昼間でも、波の間に浮かぶミニボートは、ほかの船からは想像以上に見えにくいものです。ミニボートに乗るときは、相手に気づいてもらうよう、ボートに派手な旗を高く掲げておきましょう。

水上の交通ルール。基本は常にほかの船から離れる

海の基本は右側通行

ほかのボートがこちらに向かって真っすぐに進んできて、そのままだとぶつかってしまう場合は、互いに舵を右に切ってすれ違わなければなりません。(海上衝突法)このときは、相手の船と安全な距離を保ってすれ違います。

斜め前方の船との衝突を避ける方法

2隻の船が、互いの進路を横切る形で走るケースも、海上でしばしば起こります。そのままでは衝突するかもしれない場合は、まず、相手を右に見る船がスピードを落としたり、進路を変更したりして相手船を避けなければなりません。お互い、注意を払いながらスピードと進路を保って進まなければなりません。

危険な位置関係をつくらないよう心掛けましょう。衝突の可能性の見極め方ですが、相手船を見る角度が時間とともに変化しない場合は、衝突の危険船があると判断すべきです。

海上では「右方優先」が原則です

相手船がルールに反した操船をすることはよくあります。したがってミニボートでは、十分手前でスピードを落としたり、安全な方向の舵を切るなどして、衝突を避けましょう。

港の入り口や航路内でのつりは、厳禁

港や港の近くには、船が通るための航路があります。その航路上でボートを止めて釣りをしたり、泳いだりするのは危険なのでやめましょう。とくに、港の出入り口付近は、海面が狭く、防波堤のどにより、見通しも悪いものです。そんなところで、錨を打ったり、釣りをしたりすれば、他船に迷惑をかけるばかりでなく危険です。当然事故にあう確立は高くなります。航路ブイ、航路標識に係留することも厳禁です。

視界をさえぎるもののそばを走る時は、右小周り、左大回り

港の入り口などは、防波堤などがあって、その向こうに船がいてもわかりにくいものです。これは相手の船にとっても同様で、お互いに注意せずに走っていくと、出会い頭に衝突する危険もあります。

そこで海の上では、防波堤の突端を右舷に見て走るときは、できるだけこれに近よって走らなくてはいけないと、法律で決まっています。

反対に防波堤などの突端を左舷に見て走る時は、できるだけこれから遠ざかって走らなければなりません(右小回り、左大回り)。

停泊中の船のそばを走るときも同様で、その船舶の船首または船尾を回りこむときは、右小回り、左大回りのルールをまもらなくてはなりません。

船外機に関する注意

泳いでいる人にとってはプロペラは凶器!

エンジンをかけたままで、人が泳いでいるところへ近づいてはいけません、回転中のプロペラは、容易に人を殺傷するからです。シーズン中の海水浴に乗り入れるとか、そこからボートを出すとかは、言語道断です。

どうしても人が泳いでいる海域を通らなくてはならないときは、エンジンを止め、チルトアップした状態で、オールを使って航行しましょう。

海水浴をしている人をボートに引き揚げるときのも同じで、エンジンを必ずストップしなければなりません。

ガス欠に注意

燃料タンクにどのくらい燃料が入っているかは、海に出かける前には必ずチェックする習慣を身に付けましょう。海上にはガソリンスタンドはありませんし、ガス欠は、即、漂流につながってしまいます。軽いケアレスミスのように思われがちのガス欠ですが、じつは悲劇を招きかねない深刻な事態であると認識すべきです。

4ストローク船外機では、必ず始動前にオイルの確認を

4ストローク船外機の場合、エンジンオイルが入っていない状態でエンジンを回すと、始動後約数分で故障します。船外機は使い物にならなくなります。始動前のエンジンオイルの点検は大切です。

また、新品の4ストローク船外機がユーザーに納入された段階では、エンジンオイルは入っていません。エンジンの始動は、必ずエンジンオイルを規定値まで入れた後でおこないましょう。

なお、2ストローク船外機ではガソリンとオイル(2ストローク船外機エンジンオイル)を混合させた燃料を使いますが、その混合比、どんなオイルを使うかのどは、取り扱い説明書に必ず従いましょう。

自己流でエンジンを改造しない

船外機は、メーカー出荷の時点で規定の出力に設定されています。メカに強いからといって、かってに改造すると危険です。また、船外機の寿命を短くします。

ロープを垂らしたまま走らない。

ロープを垂らしたまま走行していると、何かの拍子にプロペラにそれが巻き込まれてしまうことがあります。そうなるとエンジンストップ、プロペラやシャフトに巻きついたロープはなかなか外れません。

脱落防止ロープを忘れずに

船外機をトランサムのエンジンプラケットにクランプで固定していても、クランプはボートの振動で少しずつ緩んできます。

また、走行中に流木が船外機にあたるなど、硬い浮遊物に当たったりすると、その衝撃で船外機はエンジンプラケットから外れ、海中に落下してしまうかもしれません。

したがって、船外機には脱落防止用の尻手ロープをつけ、ボート本体につないでおかなくてはなりません。

船外機を無造作に横にしない

船外機を運搬する際には、各メーカーで決められた置き方や、保管方法があります。基本的には、横にするのは避けるべきですが、どうしても横にしなければならない場合は、指示書に従いましょう。

これを無視すると、船外機が破損したり、オイルがこぼれたりします。

プロペラのゴミ取りは慎重に

船外機のプロペラに藻やゴミが引っかかることはよくありますが、これを取ろうする時、人間の重量がボート後部び加わり、船尾は沈みます、浸水、沈没しないように作業してください。

またこの作業は、必ずエンジンをストップさせてから行いましょう、エンジンは動いていたら場合、急にプロペラが回り出すこともあるので、危険です。

ライフジャケットイメージ

オールイメージ

サイドフロートイメージ

旗のイメージ1

旗のイメージ2

旋回イメージ

プロペライメージ

船外機イメージ

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